2002年度の西谷実習の模様

 千葉県木更津市の東に位置する西谷地域には,およそ35〜50万年前に堆積した地蔵堂層の立派な露頭があります.地蔵堂層は中に大量の貝化石を産することでも有名です.この地蔵堂層の中に含まれている貝化石を採取・鑑定し,現世のものと比較すれば,地蔵堂層が形成された当時の古環境を知ることが出来ます.この実習では,西谷集落付近に露出する地蔵堂層中に含まれる貝化石の観察・採取を行いました.
 地形学実験ではこの1週間前に小櫃川河口干潟の実習も行いました.その様子については,こちらのページをご覧下さい.
 なお,ホームページには1999年度2001年度の西谷実習の模様も掲載しています.掲載してある写真は少ないですが,もしよろしければらそちらのページもご覧下さい.

先週同様,9時40分に巌根駅前に集合.先週にもまして天気がよい!今年度は最高の実習日和.
西谷集落に露出する地蔵堂層の露頭はこんな感じ.坂道沿いに露出する連続露頭で調査を行います.
金沢先生が調査項目について指示を出します.
まずは歩測とレベリングによるルートマップの作成.
ルートマップ作成後はいよいよ露頭の記載.
金沢先生も一緒に観察.
露頭から産出する化石について解説.
ルートの上部から記載を始めるグループも.
斑ごとに分かれて記載をします.
西谷露頭の最下部です.
思い思いの武器を手に,露頭に立ち向かいます.
こちらは記載中.
折り尺(なぜか首に掛けている)で層厚の測定.
実際に露頭に触れ,粒径をチェック.
金沢先生はあんな所に.張り切っております.
記載が済んだらサンプリング.
露頭を埋め戻している所.無理だっちゅーの.
「やっほー」.それよりも仕事仕事.
お昼休み.この辺はみんな適当です.
こちらもお昼休み.
昼食後,休む間もなくすぐに記載.
西谷露頭の下〜中部.
中にあるスコリア層を記載.
西谷露頭の中部.
中部はクロスラミナの発達した砂層.
堆積構造と化石の関係を記載.
こちらは今が昼食.
調査の合間にはこんなチョウチョもみかけました. 
露頭の上部に登り,層序の確認.
西谷露頭の中部.時間的にみてちょっとやばいぞ.
クロスラミナの様子をスケッチ.
露頭の観察はなおも続く.
ようやく上部へ.
露頭を観察する遠藤先生と金沢先生.
先にサンプリングをする先走った奴らもいる.
まだ下部を観察しているチームも居ます.
綺麗なクロスラミナ.
竹藪を分け入り,奥の露頭へ. 
ここでも地層の産状を記載.
露頭上部に張り付き,試料の採取.
調査も終盤.記載漏れは無いか??
西谷地域で認められる地蔵堂層の最上部.
実習終了.みなさんお疲れさまでした.
最後に遠藤先生が課題について説明.


西谷地域で認められる地蔵堂層の堆積構造


 海成層である地蔵堂層は,様々な堆積構造を観察することが出来ます.これは大まかには地層が形成された当時の堆積環境(すなわち水流の強さ,方向)の違いを反映しているはずです.この環境の変化は,中に含まれている貝化石や生痕化石から推定される生物相の変化とも密接に関わっているはずです.ここでは西谷地域で認められる地蔵堂層の堆積物とその代表的な堆積構造を紹介します.

地蔵堂層の最下部.細粒砂と生痕化石.
左と同じ.層位としてはやや上位.
カラスウリ貝の群生.自生か?
西谷露頭で認められるスコリア層.
西谷露頭中部.砂層の色の違いに注目.
黒い層を拡大するとこんな感じ.
西谷露頭中部.クロスラミナが発達.
左の写真の一部を拡大したのがこれ. 
西谷露頭中〜上部.綺麗なクロスラミナ(ハンモッキー?)が発達.
左の写真の一部を拡大したのがこれ.なんか,貝のサイズが大きい.
同じく中〜上部の露頭の拡大.クロスラミナがわかる.
同じく中〜上部の露頭の拡大.巻貝が産出.
同じ中〜上部の露頭でも上位を拡大.
西谷露頭最上部の砂層.
シルト層のすぐ上には生痕化石.その上には急角度で切り込むクロスラミナ.
平行ラミナとクロスラミナ.ここのクロスラミナはいつ見てもすばらしい.


実習・巡検報告
第四紀地球環境研究室のページ